【漢方通信5月号】五月病/不安ばかりが強く、心折れる状況(就職・進学の新環境で)

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心折れる

日本では、4月に就職・進学など新しい組織へ加入することが多く、誰もが自らの輝く未来を描きながら組織になじもうと努力します。心と身体をふるい立たせていた糸が、ぷつりと切れることがあるのが5月、ここで起きる心身の不調を、五月病(ごがつびょう)と呼んでいます。


「不安感・無気力」が主な不調で、「疲労・食欲不振・不眠・あせり(焦燥感)」を伴うこともあります。環境に、ひとになじめない・緊張などが原因になります。精神的な抑圧は弱くても、極度の疲労からこの状況になるかたもあります。医療機関を訪ねると、「適応障害」「抑うつ障害」などと診断されます。「不安」を軽く考えるかたもありますが、心に大きく育ってしまえば、引きこもりやパニック障害につながります。輝きは消え、心落ち込む苦しい状況になります。


漢方で対応していただきたいと思います。思うほど時間がかからず、笑顔が戻ることがあります。まずは不安について、不安を薄め、消していく方法を説明します。こころから不安を払う、安神薬(あんしんやく)と呼ばれる生薬があります。サンソウニン(酸棗仁)・ハクシニン(柏子仁)・オンジ(遠志)などです。


心の落ち込みがあるかたで、帰宅し食事すると、その後は何も行う気力が湧かず、すぐに眠ってしまう状況なら(気虚)、安神薬と元気薬(ニンジン)を配合した漢方薬・帰脾湯(きひとう)を服用してください。


帰宅後、気力が残っている状況なら、安神薬に、気持ちを支える補血薬(トウキ)を配合した漢方薬・天王補心丸(てんおうほしんがん)を服用してください。ともに40℃程のお湯で継続服用すれば、1週間程で改善の手ごたえが得られるでしょう。不安感がさらに強まると、「あせり(焦燥感)」に変化し、ひとりごとも増えます。精神クールダウンのため、生薬・牛黄(ごおう)や漢方薬・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を服用し、症状を落ち着かせます。


不安を緩和するためか、語尾に愛想笑いを添えるのがくせになっているかたも増えています。楽しい場面で笑うのは自然ですが、不自然な笑いは思考・判断を乱し、ついには心を壊します。おやめになってください。誠実な気持ちは、笑いを添えなくても、他者に伝わるものです。


不安ではなく、ストレスにより「怒り」の感情が強いとき、サイコとシャクヤクの感情不調改善ペアを配合した漢方薬・四逆散(しぎゃくさん)や漢方薬・加味逍遙散(かみしょうようさん)を、お湯で服用してください。継続服用すれば1~5日内で、心の落ち着きが感じられるでしょう。



こころを守る生活習慣があります。それは、「早寝・早起き」「目を酷使しないこと」です。肝への負担を減らす生活習慣で、ストレス耐性も高めます。服薬を続けながら生活習慣を改善し、あなたの未来が再び輝くための努力としてください。気持ちの落込みがない状況でも、帰宅し食事後は食卓に突っ伏してしまうほど疲れが深いかたは、ニンジン配合薬の継続服用で身体が楽になります。


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