【漢方通信7月号】生薬や薬膳・養生を身近に

query_builder 2026/07/01
ブログ


薬剤師の冨山です。7月は暦の上でも小暑、大暑と暑さが本格的になる時期です。

今回は暑い時期おすすめの漢方や、中医学での味と効果の傾向を記載したいと思います。

五味について


 今までも度々登場している五行説ですが、こちらに「五味」という味についての記載もあります。

五行表では、縦列の関連が深く、つながりがあります。役割の記載は表にはございませんが、味から

も、それぞれ効果・役割を予測することができます。

酸味収斂作用(漏れ出ないように抑える)

苦味清熱作用(熱を冷ます)

甘味緩和作用(緩める)

辛味発散作用(発汗や、気・血を巡らせることで邪を出しやすくする)

鹹味(かんみ)は、軟堅作用(堅いものを軟らかくする)、散結作用(塊をほぐす)などがあります。

【※鹹味は「しおからさ」を表します。

例えば、酸味は漏れ出ないように抑えるという役割から、汗が出やすい、鼻水が出やすい場合などにもおすすめです。また、辛味の発散作用は風邪のひきはじめなどに用いられるのが分かりやすいかと思います。食材だけでなく、生薬にも当てはまります。

食養生の基本は「五味調和」という五つの味をバランスよく摂ることです。その中で、不調があるときには、上記を参考に、食材などを意識されてみてください。(摂りすぎには注意)

 食べたくなる味が、不調とリンクしているということもあります。




五味に対応する食材・生薬例


酸味 ・・・ レモン、酢、トマト、梅、山査子、五味子など

☆ 苦味 ・・・ ゴーヤ、茶葉、セロリ、山梔子など

☆ 甘味 ・・・ 山芋、じゃがいも、かぼちゃ、はちみつ、なつめ、米、豆類など

☆ 辛味・・・ しょうが、ねぎ、玉葱、らっきょう、胡椒、山椒など

☆ 鹹味 ・・・牡蠣・あさりなど貝類、海藻類、すっぽんの甲羅など

生脈散と清暑益気湯


生脈散(しょうみゃくさん)」と「清暑益気湯(せいしょえっきとう)」についてです。これら2種は基本的に、もともと汗をかきやすい汗をかきやすい暑い環境下で働いている汗をよくかき夏バテ気味などの人に向いています。

生脈散は構成生薬がシンプルで、人参・五味子・麦門冬の3種からなります。名前の通り、脈を生み出す薬として考えられ、中国では点滴としても使用されることがあるそうです。


人参:気を補い、かつ潤いを補う 

五味子:潤いも与えつつ、収斂作用もあり、出すぎる汗を和らげる  

麦門冬:潤いを補う

上記より、脱水を防止しながら、元気をつけていきます。清暑益気湯も生脈散が含まれる構成となり、全体としては、気・血・水を補い、かつ胃腸の助けになるような生薬、やや熱を冷ます生薬が含まれます。

湿気に弱く、冷房で冷えがちの方には、先月号でご紹介した「藿香正気散(かっこうしょうきさん)」もおすすめです。 上記漢方薬はお取り寄せになりますので、事にご連絡いただくとお渡しがスムーズです。

近年、夏は暑さ厳しい日が続きますので、どうか皆様ケアをしながら、命大事に、少しでも心地よくお過ごしいただけますように。身体に気をつけ、休む・楽しむ、めりはりつけて過ごしていきましょう!


NEW

  • 【漢方通信8月号】生薬や薬膳・養生を身近に

    query_builder 2026/08/01
  • 【漢方通信7月号】生薬や薬膳・養生を身近に

    query_builder 2026/07/01
  • 【漢方通信6月号】生薬や薬膳・養生を身近に

    query_builder 2026/06/01
  • 【漢方通信5月号】生薬や薬膳・養生を身近に

    query_builder 2026/05/01
  • 【漢方通信4月号】生薬や薬膳・養生を身近に

    query_builder 2026/04/01

CATEGORY

ARCHIVE