【漢方通信2月号】花粉症の季節、目や鼻の不調
2024年元旦に起きた能登半島地震で被災されたすべての皆様に、お見舞い申し上げるとともに、笑顔が戻る日が早く訪れるよう、心よりお祈りいたします。一心堂薬局では、皆様の心身の不調を、漢方の力で少しでも早く改善出来るよう、社員一丸となって努力いたします。どうぞよろしく、お願い申し上げます。
暦上では、2月4日から春に変わります。凍える寒さの中でも、早春の花たちが開き、春は鼓動を始めます。そして、歓迎されない花粉たちもまた、活動を始めます。スギ花粉などにより粘膜が刺激を受け、花粉症の不調が現れます。花粉症は、「鼻水」「鼻詰まり」「くしゃみ」「目のかゆみ」の4症状が多いもの。統計では、様々な対応を行っても、不調を抑え込むことが出来るかたは5~6割に留まるのだそうです。それほど確率の低いものでしょうか、すべての方を笑顔にしたいと思いながら、対応します。漢方薬の薬効はスピーディー、服用による眠気もほとんど現れることがありません。
鼻水が流れて止まらないときは、漢方薬・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)で対応します。60℃程のお湯でエキス剤を服用し、しばらく温かい場所で待機すれば、10分・20分のうちに、不調が消えて行くのが体感出来そうです。服用後身体が温まらなければ、もう一度追加服用してください。服用後しばらくは、冷たい風にあたることが無いよう、気をつけてください。
鼻詰まりはとても苦しい不調、花のツボミを配合した漢方薬で対応します(生薬名:シンイ・辛夷)。ツボミは、花の芳香を閉じ込めたカプセルです。鼻腔奥に刺激を与え、鼻詰まりを改善します。鼻詰まりと鼻水が混在するなら漢方薬・漢方薬・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を60℃程のお湯で服用、強い鼻詰まりなら漢方薬・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を40℃程のお湯で服用してください。両薬ともにシンイ(辛夷)という、ハクモクレンなどのツボミが配合されています。ハクモクレンは街路樹としても目にすることがあり、3月頃に香り良い白花を数多く咲かせます。それら植物が持つ命のちからを、ひとの健康のために役立てるのが、漢方薬です。
副鼻腔炎では、膿を排出する生薬・キキョウ(桔梗)を配合した、漢方薬・排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)などで対応します。花のツボミを配合した漢方薬・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を、併用することもあります。
目のかゆみでは、炎症抑えのニュアンスで漢方薬・黄連解毒湯で対応することがあります。炎症抑えと、かゆみ止めに役立つ生薬を配合した漢方薬・清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)も、状況によっては改善への良薬になります。
花粉症は、ひとにより発症する、しないがあります。この不調が、「なぜ発症したのか」を考えることが最も大切です。生活習慣や食生活を見直すことで、今後発症しない状況に導くことも出来るのでしょう。一心堂薬局各店にて、どうかご相談ください。
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